★★★★us(アス)~「社会派ホラー」という新たなジャンルの構築~
どーも、富田です。
本日は最近観た映画のレビューになります。
その映画とは、「Us(アス)」というホラー映画です。
監督はジョーダン・ピールという方です。
この監督は2017年に「ゲット・アウト」という映画を作り、これがかなり良かったので、本作もかなり良いのではないかと思い、観に行きました。
結論から言うと、かなりの良作です!
おすすめ度は、星4つ★★★★☆ですね!
アメリカらしいアクションやエンタメ要素、ホラーらしい展開や描写も入れつつアメリカ社会へのメッセージも込めた、言うなれば
「社会派ホラー」
と言う新しいジャンルと言えるでしょう。
見応えのある一本です。
【あらすじ】
海沿いの別荘にバカンスに行った4人家族。ある夜、その別荘にやってきたのは自分たちそっくりの4人組だった。赤い作業着に身を包んだ彼らは家族の命を狙い襲ってくる。彼らの正体は一体何者なのか‥その答えは、子供時代の古い記憶の中にあった‥
【※以下、ネタバレあり!】
ジョーダン・ピールは「社会派ホラー」と言う新たなジャンルを見出した
●単なる猟奇殺人鬼ではない、奇妙な人間達に感じる怖さ
登場人物の独特なおかしさ、奇怪さが見るものの恐怖を煽る。
本作の敵?は、いずれのホラー同様命を狙っては来る。しかしながら、それより怖いのは彼らが一体何者なのか分からないということ、さらに普通の人間とは異なる奇妙さを備えていることだ。
例えば女の低すぎる声、ずっと笑っている娘、犬のような動きをする息子、後は喋れない大男か。
普通ではない様子が観客に恐ろしさを植え付ける。
・単なるホラーにあらず、アメリカ社会への痛烈なメッセージを込めた作品
本作で込められたメッセージは、格差が広がるアメリカ社会への批判である。地上の者と地下の者という対比構造で、現在の経済格差を表している。本作の優れた点は、そのようなメッセージを直接伝えず、ホラーというエンタメの中に落とし込んでいるところだ。
この手法は前作の「ゲット・アウト」にも見られた。人種差別の問題をホラーの中に落とし込んだのだ。
このような構造が、作品をより見応えのあるものに押し上げている。
以上の点から、私は本作を「社会派ホラー」
という新しいジャンルに定義づけた。
ジョーダン・ピール監督が次に何を作るのか、今から楽しみである。